ニボシの願望
あの女子。あなどれないかも。確かに「認識出来る者」が感染しない確率はかなり高いと思われる。その上、私が警告文を出したと、本気で考えているようだ。
撒き散らかした警告文だけど、余り効果はなかったかな。もうこのサイトだけでなくあらゆる通信網が侵食されている。認識されていないだけで、私の観測データによれば、実に世界の20%の人がモザイク化している。ネットに煩雑にアクセスするビジネスパースンの感染率が一番高いから、都市部のほうが感染者は多いけれど、どんな地の果にでもネットは存在しているから、安全な場所など今の地球にはない。
問題は感染が人間に特定されるかと言う事だ。
私としては、ユタカさえ無事なら、このまま静観していてもいいかな。
しかし人間以外もモザイク化するとなると、この時間空間で地球を周回している「残る者たち」への感染の可能性もゼロではない。愛すべき我が弟、シャケも守らなければ。
今走らせている検証プログラムの結果待ちだな。
直接的な戦いをしなければならないかな。
ヒトが言うところの神様モードのチカラを解放すべきか。
ファラオの王のような賢者がいればいいけど、無理だろうな。
神様モードのチカラは性別がキー。私がチカラを行使できるのはヒトのメスに対してだ。
そういえば女王の何とかってのは野心家でおもしろかったけど、蛮族に身をゆだねたのがいけなかったな。あの時の失敗がなければもう少し私たち、なんとかなっていた。
彼女が美人すぎたのか、本当にお馬鹿だったのか、ここらの記憶が曖昧なのは、種として失敗を忘れたいのか。
何にしても過酷な砂漠に住む蛮族が作り上げた神なる存在はホントに破壊力がある。神の為なら、息子まで殺せるなんて自己破壊プログラムが組み込まれてるんじゃないか。かかわりになりたくない存在だ。
身近にいるヒトのメスというとあの女子ってことになる。
あまり気が進まない。検証プログラムの結果がゼロならいいのだが。
にほんブログ村
ライトノベル ブログランキングへ